Cutie Blonde*頬に白ホイップ*
「あなたがあのパティシエさんなの?
イメージよりもずっと可愛いわ。」

「いえっ…そんなっ…。」

「それって僕の書き方じゃ可愛く思えないってことですか?」

「佑介くんもまだまだねー。」

「酷いなぁ…っていうか厳しいですよね、本当に。」


いつもと同じはずの笑顔。
それなのに全然違って見えて。
それがどことなく寂しいなんて思ってしまって。


私はさらに後ずさった。
その瞬間、スポンジを乗せていた鉄板が私の背に押されて落下する。


ガシャンと大きな音がして、スポンジが転がった。


「何やってんだ、ひなた!」

「すっ…すみませ…。」


私は落下したスポンジと鉄板に近寄った。


「っ…!」

「お前、これ、オーブンから出したばっかだろ、素手で触っていいわけないだろ!」

「すみません…。」

「いいから来い。朝比奈、悪い。カフェで少し休んでてくれ。」

「でも…。」

「こっちの処理があるから。悪い。」


倉持さんはそれだけ言って、私の腕をぐっと掴んだ。


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