Cutie Blonde*頬に白ホイップ*
4*君だけのテイストで
* * * * *


12月16日、金曜日。
閉店間際に、チャコさんがキッチンにやってきた。


「和哉ー!」

「…なんだよ?」

「ひなたちゃんに会いたいって人が来てるんだけど連れてっていーい?」

「朝比奈か?」

「正解っ!」

「…勝手に連れてけ。」

「やった!ひなたちゃん、行こっ!」

「え…あ…。」


腕をぐっと掴まれて、そのままカフェのスペースに連れて行かれる。
この格好だから、フロアではものすごく目立ってしまう。


この前の場所に、朝比奈さんはいた。
周りにいる女の人たちの視線をひしひしと感じる。
…うぅ、痛い…。


「ひなたちゃん、連れてきましたーっ!」

「チャコさん、ありがとうございます。」

「いえいえ。ひなたちゃん、もうあがっていいみたいだからごゆっくりー!」

「え…あの!チャコさん!?」


振り返った先のチャコさんはもう接客に回っていて、私の声なんて届くはずもなかった。

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