Cutie Blonde＊頬に白ホイップ＊

「あの…私何か…。」

「え!?あーえっと大丈夫。うん…平気平気。
残りもいただきます。」

「あ、ど…どうぞ。」


一口一口、とても丁寧に味わう。
その表情は柔らかくて、本当に幸せそうで。


…時折微笑むその顔に、胸がどきっとする。
美味しく…食べてもらってるんだよ…ね？


全てを食べ終えた朝比奈さんは粉のついた手を軽く拭くと、私の方をじっと見つめた。


「とても…とっても美味しかった…。」


朝比奈さんはさっきよりもずっと優しく微笑んでそう言った。


「ほ…ホントですかっ!?」

「もちろん。僕は味について嘘は吐かないよ。」

「…ありがとうございます。」

「ありがとう、はこっちのセリフかな。
こんなに幸せな気持ちになるスイーツを食べさせてもらったんだから。」


朝比奈さんがまたにっこりと微笑む。
それにつられて私も思わず微笑んだ。





「ちょっ！取材って何!?あたしを撮って撮ってー！」

「バカ！お前は引っ込んでろ。」


底抜けに明るい声が2つ、穏やかな空間に飛んできた。