砂場のロケット 〜キミと見る群青〜
「 真木、何だって?! 」
「 池上もわかんねえってよ 」
「 …どこまでウスラバカしか居ないんだ
お前のバンドは 」
ハルトの言葉に
真木はゲラゲラ笑い出す
「 昨日、ホワイトデーだったろ?
んで、お返し会みたいの開いて
仕事関係、オヤジさん含め
身内だけパーティーやったんだわ
夕方お開きになったみたいなんだけど
池上がフロ入ってる間に
青山とアズルが話してて
出て来たらそんな事になってたから
一体何の話してたか、判らないんだと 」
ハルトは椅子に戻り
呆れ果てた様に頭を振った
そして真木は、またも携帯をいじる
「 お… おい!!
そんなに落ち着いてていいのか?! 」
「 心配はもちろんしてるって
ハシバには連絡したし
―― ただ、アイツ今
やたら体調いいからな
まだ涼しいし
ホンキになってどこか移動してるんなら
その辺捜してもみつからねえよ 」
ハルトが壁にかけてあった上着から
携帯を取った