砂場のロケット 〜キミと見る群青〜
車の走行音
発車ベル
走って行く電車の音が終わると
店じまいする、シャッターの音
月夜の元 木々のざわめき ――――
――― そしてそれは
俺の中に一切無かった
本当に予測外な、アズからの返答
最後まで居残っていた少女達が
静かになり始めた街の様子に気付いて
足早なヒールの音を立て
階段を降りて行く
「 ――― それで? 」
俺は端から
人の消えて行く
歩道橋の真ん中へと移動した