砂場のロケット 〜キミと見る群青〜
アズの顔が、少し微笑んだ
「 だってよ
文字しか伝達手段がないし
何も言わなかったら相手にわからないしさ
… でも、リアルだってそうだろ
"辛かったんだー!バカヤロー!"って…
"あたしは…皆と、あんな風に
ずっと一緒にいたかったんだーってよ 」
「 … 淳、いつもごめんね 」
「 ―― 何がよ 」
「 私いつも
淳に感情、ぶつけてばかりいるから 」
「 な…
こんなのぶつけたうちに入らないだろ?!
… どんだけ我慢してるんだって話だ
――― 普通なんだよこんなのは!
… 前にも言ったけど
アズは、普通を覚えろ、まずよ 」
「 普通だよー
だって、ちゃんと皆に
ヤキモチ焼いたもん 」
「 そういうのは
"ヤキモチ"ってんじゃなくて
"うらやましかった" だろ? 」
「 うーん…
でもちょっと、そのキモチ
ドス黒かったから、
ちゃんとヤキモチとか、嫉妬だと思う 」
「 …そんなんでドス黒いとか…
そしたら俺、すでに炭になってるぞ 」
「 炭… 」
「 ――― 真っ黒だぞ? 」