砂場のロケット 〜キミと見る群青〜
「 なんかね
ユカちゃんが行くとこ
マンドリンサークルとかアンサンブルとか
吹奏楽とかあるけど
軽音楽サークルない事が判ったんだって
呆然として
今日リュウジに電話で、SOSを訴えたの
そしたら
外部からでもサークル入れるから
リュウジが口利きして
明示の方の軽音入るか?って 」
「 …それは灰谷がいるからだろ 」
「 もし本気でやる気なら
リュウジ、時間合う時だけだけど
一緒にスタジオ入るか?って
電話で言ってた 」
「 … ユカちゃん
大喜びで受けたのか? それ 」
「 うん でもそれは、当たり前だよ 」
「 当たり前じゃないだろ
普通 人の男なんだし、断るのが筋
… 灰谷の気持ちも、考えてねえよ
それは
――― つか
青山も、何考えてんだあいつは… 」
「 あはは 音楽馬鹿だから 」
「 …"音楽"いらない
――― ただの"馬鹿"だべな 」