砂場のロケット 〜キミと見る群青〜
「 で、でもだから ―――
女の子は、
好きってキモチしか持ってないから…
一生懸命だったよリラ!
最後の方、すごい良い子になってたよ?!
確かに少し、強引だけど
そこが魅力的っていうか
… うらやましい所だし 」
「 何張り切って、弁護してんのよ 」
「 ―――― だって… 」
何が理由かは判らないが
アズはあの主人公に
かなり感情移入していたらしい
… こんな部分もあるんだなと
笑いながら両手で、少し膨らませた顔を
ぐしゃぐしゃと、勢いよく揉んだ
「 そういや真木、他はなんだって? 」
「 あ!えっとね
さっきまで、先生のとこにいたんだって
車、ここからすぐ近くの
途中の公園の横に停めて
待ってるからって言ってくれた 」
「 そっか
―――― 了解 」
… チョコの事話して
何か真木なら知ってるかもしれないし
アズの事は、本当に心配だけど…
真木の元まで送り届けたら
俺は、帰るべきなんだろうな ――――