砂場のロケット 〜キミと見る群青〜
「 ―― あずる 連絡位しなさい 」
「 …したよ 」
「 俺には直接来てない 」
「 ……………… 」
そのやり取りを聞いていた梅川さんが、
笑いそうになった口元を
むりやり水平に戻したのが見えた
「 …口で言いづらいならメールでもいい 」
「 …リュウジ、メール苦手でしょ 」
「 状況が違う 」
「 リュウジはズルイからやだ 」
「 ―― ズルイって何がだ 」
「 わ… 私がリュウジに言われると
言うこと聞くのわかってるから… 」
笑ってはいないが
その台詞で、思いきり緩んだ表情
青山の手が、アズの頬に伸びる
「 ――… 焼きもち
妬いた時は、妬いたって
前は俺に、ちゃんと言ってくれてた 」