砂場のロケット 〜キミと見る群青〜



「 ―― そうなのか? 」


不思議そうに聞いてくる青山




「 …そうなのか って…
お前どこのお坊ちゃまよ

―― まさかアズ以外
女と付き合った事ないとかか?!
男子校とか言ってたしよ 」




「 … 一応 あるけど

何かいつも
あっという間に振られてたから 」


『 ―――― ええっ?! 』




真木だけは、大笑い

しかし地響きに近い叫びが
その他全員からは、あがった




「 お前がフラれるってなによ… 」


「 え、え?! 青山くん、なんで?! 」


「 青山くんが、フラれ…る…? 」


「 あんまりオメエから
そんな話、聞いた事なかったな 」


「 ほとんどしないだろ?
男同士、そういう話って 」


「 …まあな
タカコ達もそうだし
女同士は結構、話回るみたいだけどな 」


「 ――… もう一度聞く
何で青山がフラれるのよ 」




「 何で って… 」


「 アレじゃねえの?
"告白したのはいいモノの
カレは、部活やベースに夢中


――― ワタシの事好きなのかな
メールも、私ばっかり送ってるし…

こんなの全然
付き合ってるっていえないよ! "って
よく判らないウチに
いきなりフラれるパターン 」


「 ―――……… 」




「 図星だろ? 」


真木はニヤッと笑い
青山は頬にヒジをあてたまま
仕方なさそうに
目だけの動きで、返事を返した




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