砂場のロケット 〜キミと見る群青〜




「 真木空哉に聞かせたくない事?

――― それとも… 質問か? 」




「 ――――……… 」


「 言葉を
整理しようとする人間は好きだよ

じゃあその間に
俺の方から質問してもいいかな


――… 痴話喧嘩じゃ要を得ない
何故ルウは怒り
何故、丸く収まったんだ? 」




「 … まだ丸くは
収まってないと思う

――― 少し青山と言い合いさして
ふて寝、決め込んだから… 」




「 はは  ルウらしいね
で、そもそもの原因は? 」




「 ―――… アズが

ユカちゃん達の卒業式に行って
少し… 色々淋しく思ってしまって
青山はそれに気が付いてて


――――… 何て言えばいいんだろう


青山は、自分が中継地点に立って
アズが無くした時間を
仲間の中で、取り戻させたいっていうか


ただ、それをアズに言わずに
ユカちゃんにだけ連絡さしてたから
アズがヤキモチ焼いたっていう… 」




「 ――… ふぅん

とても青山的な
まあ、考えそうな事ではあるね


丸く収まって無いって事は
まだそれをルウには
直接話してはいないって訳か 」



見上げた顔に 黙って頷く




「 …でもそれだけだったら ―――

今まで青山が
あの女子高生達と絡んでるのは
ルウは知っていた訳だし


我慢していたタガが外れる何かが
必ず、あった筈だよ ――― 」




「  あ 」




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