砂場のロケット 〜キミと見る群青〜
「 けど
―――… 可哀相じゃないか… 」
それ以上 何も言えなくて ――――
ハルトは
さっきまでの固い表情を緩め、
突然微笑んだ
「 …… 変な所でキミは
自分の身に置き換えて、考え過ぎだよ 」
「 ―――… 」
「 それに
真木が、その妹達説を唱えたのなら
本当に直接渡すか何かしたのか
キミを心配させない為の作り話だろう
俺がバラしてしまったら
意味が無いけどね 」
「 …じゃあ、誰が ――― 」
「 さあ?
ルウ一家が稀にしか
あの家に戻らないとは言えど
監視カメラは、設置されているし
通いで管理してる人間もいる
――― 池上は
自分の家の魚を持ち込んで
水族館代わりにしてもいるみたいだけど
キミから話を聞いた時点で
真木は何かしら動いているだろう
でなければ、ルウの護衛役に
奴を指定したりはしない
自分でやった方がまだマシだ ―――― 」
「 …… 何で、奴らと一緒に
新しいところさ行かない? 」