砂場のロケット 〜キミと見る群青〜





「 ―― 飲んでますか? 岡田さん 」


「  ハシバ  」




緩やかな夜風を通す
横全面にある、障子張りの窓


ヒサシの下には、あかりの燈った
いくつもの提灯が揺れている


連なるテーブル、真ん中ニ列に
飲み物、天ぷら 刺身が並び
ガヤガヤと賑わう、移動座敷




その手に持つと
だいぶ小さく見えるビール瓶


プロレスラー張りの巨躯に
ニシャリとした、
人懐っこい笑顔が俺の横

畳みの上に、ヒザを付いた




「 …しっかし集まったな
全然知らない人間が半分以上だ 」


「 ご存知なのは
ストロベリーピンクさんと…

隣り合わせの、同世代の方達は

まだファンクラブが出来る前からの
"CheaーRuu"ファンさん達です


売れ始めた初期
ファン間の、自治みたいな事も
してくれてたんですよ 」




「 … 何か、やっぱりイメージ違うな 」


「  何がです? 」




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