砂場のロケット 〜キミと見る群青〜





「 昔 クラブなんかで

――― よく、遊んでた時によ


人気のDJとか、フロア歩いて来ると
ファンが人、突き飛ばして
自分のテーブルに誘うとかさ 」



「 …色々な人達がいますし

きちんと迷惑をかけない様に
応援して下さってる方々も
大勢いらっしゃいますよ


この間
サラリーマンの方なんですけど
お話する機会があった時に

"ファンクラブにも入ってないし
手紙もメールも出した事はない


"コンサートは近場しか行けないけど
CheaーRuu"のCDはもとより
載ってる雑誌は全部持ってる"って 」




「  …… 凄いな  」


「 ですね

―――… でもあそこ

一番すごいファンの方が
真っ赤な顔して、酒呑んでますよ 」


「 ――…… え? 」




ハシバの視線を追いながら
下座に向かって、視界を動かす


青山 ――… は

"CheaーRuu"のベース当人だし
その隣にいるのは……




「 …… まさか、真木か…? 」

「  はい 」




上座の方

カラオケ前

船頭さんと、池上を囲み
ストロベリーピンクと、他一群が
破裂する様な 爆笑の歓声を挙げる




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