砂場のロケット 〜キミと見る群青〜
「 やあ!やっと来てくれた
――― ルウのウエディングドレス
相手が誰であろうと…
元々絶対に、俺が作るって決めてたし
仮縫いの採寸は済んでるんだ
あの倉庫地下でね
キミは忙しいし、中々時間取れなくて…
あ、コートだけ脱いでくれればいいよ
うーん… やっぱり一回、
うちに来て貰った方がいいのかな 」
「 …… 水谷
お前さっきから、何言ってるんだ…? 」
――― 意味が、マジで判らなくて
メジャーを取り出し
素早く真木の体に、
それを合わせて行く手先を追う
「 …相当鍛えたね
高校の時に比べると、
だいぶ筋肉ついてる 」
真木はその声にも黙って
水谷の指に、体を任せている
「 ………… 水谷!!
――― 質問に答えろよ!!
… 何だ?!
なあ、お前ら
高校とかって…
そんな古くからの知り合いなのか?!
それにウエディ、ングドレスとか…
ファッションショーでも
次のステージでやるつもりか?!
なあ真木!! 答えろよ!! 」
途端に向けられる、水谷のキツい視線
「 …あのさ 岡田クン
さっきから、ゴチャゴチャうるさいよ?
聞いてて、見てて判らない?
ルウとクウヤはね
―――― 結婚するんだよ 」