砂場のロケット 〜キミと見る群青〜
「 ――― おお!
岡田クン いらっしゃい! 」
「 遠山さん、こんにちは 」
「 ―― え! 淳?! 」
「 ミチルも、こんにちは 」
「 …も、って ちょっ! ―― あ、」
最初は、同伴した人間を
アズかと思って驚き
すぐに違うと判り、頭を下げたミチル
「 アドリアナ 紹介する
えっと…
ここの主で、ミチルのカレシ、遠山さんと
ミチルは、高校時代からの友達 」
「 ―― アドリアナよ よろしくね 」
アドリアナは
俺達に会った時の様に、臆する事なく挨拶
「 ふ、二人共
コーヒーいれるから、座ってて ね」
いそいそと奥に入るミチル
俺は隅にある、レトロポップ調の
テーブルセットの側まで歩き
店内を見回すアドリアナを眺めた
柔らかいライトの下
真正面は、入って来た扉
サイドには ワンピースやパンツ
床には、遠山さんの友人で
靴のデサイナーが作った
流行りには則してるけど
ちょっと変わったデザインの
パンプスやブーツ
真ん中の棚には、
シルバー系アクセのショーケースと
シャツ類が綺麗に並んでいる
アドリアナは
周りを見回しながら、何か英語っぽく
小声で何か言い出し
様子からすると
だいぶ気に入った様で
すぐにあちこち、歩き回り始めた