秘書室の言えなかった言葉
「うん、夢……。久しぶりに専務に会って、昔の事を思い出したりしたから。だから、そんな夢を見たのかな?専務の夢を見たけど、だからって、今も専務に気持ちがあるって事は絶対にない。別れた原因も原因だし、また専務を好きになるなんて、有り得ないから」
知里は視線を逸らす事なく、はっきり言い切る。
「原因?」
「……浮気」
知里は一瞬躊躇うが、言いづらそうに答える。
あぁ、やっぱり……
佐伯さんの女関係からすれば、なんとなくは想像がつく。
「そっか……。ごめんな、嫌な事聞いて」
俺はそっと手を伸ばし、知里の髪を撫でる。
すると、知里は俺をじっと見つめ
「英治、大丈夫?」
「ん?何が?」
「えっと、その……。専務の事、憧れていたから……。こんな話聞きたくないんじゃないかなって……」
まぁ、佐伯さんには憧れているけど
「俺、佐伯さんの仕事に対する姿勢とか、仕事に関しては憧れているし、尊敬しているけど……。あの人の女性に関する考え方は理解出来ないから」
ははっと笑うと
「そっか……」
知里も苦笑いになる。
喧嘩をしていたわけではない。
ただ、俺が勝手に不安になったり、苛立ったりしていただけなんだけど……
これって、仲直り出来たんだよな?
「なぁ、知里……。もう隠し事はナシだからな」
もう、知里とこんな風に気まずくなりたくない。
俺は自分の額を知里の額にコツンと当てる。
「うん、ごめんね」
そして、見つめ合う俺達。
そのまま俺達は、自然と口づけを交わす――…
知里は視線を逸らす事なく、はっきり言い切る。
「原因?」
「……浮気」
知里は一瞬躊躇うが、言いづらそうに答える。
あぁ、やっぱり……
佐伯さんの女関係からすれば、なんとなくは想像がつく。
「そっか……。ごめんな、嫌な事聞いて」
俺はそっと手を伸ばし、知里の髪を撫でる。
すると、知里は俺をじっと見つめ
「英治、大丈夫?」
「ん?何が?」
「えっと、その……。専務の事、憧れていたから……。こんな話聞きたくないんじゃないかなって……」
まぁ、佐伯さんには憧れているけど
「俺、佐伯さんの仕事に対する姿勢とか、仕事に関しては憧れているし、尊敬しているけど……。あの人の女性に関する考え方は理解出来ないから」
ははっと笑うと
「そっか……」
知里も苦笑いになる。
喧嘩をしていたわけではない。
ただ、俺が勝手に不安になったり、苛立ったりしていただけなんだけど……
これって、仲直り出来たんだよな?
「なぁ、知里……。もう隠し事はナシだからな」
もう、知里とこんな風に気まずくなりたくない。
俺は自分の額を知里の額にコツンと当てる。
「うん、ごめんね」
そして、見つめ合う俺達。
そのまま俺達は、自然と口づけを交わす――…