*secret*‐私の知らない世界‐
ル「…だって私、あんまり外に出た事がないの。いつも窓から見てるだけ。」
って寂しそうな顔をして言う。
ル「おっ…おかしいでしょ?自分が住んでる街も…空気も海も触れた事がないの。……。」
それは、親父の見送りをしていた時の顔だった。
俺はそんな顔を見ていられなくて、
ロ「じゃあ、外に出てみる??」と言ってみた。
思いがけない一言にびっくりしたのか
ル「ふぇっ??」
という間抜けな返事が返ってきた。
ロ「ぷっ…。ふぇだって。可愛いね、あんた。」
間抜けなとこもあんだなぁと思いながら、
俺は自分好きな街や人、空とか海の事を聞かせる様に話した。
すると外からバリバリという音が聞こえてきた。
あぁ…もう時間かぁ…
ロ「迎えが来たみたいだ。あんたも来るか…?」言った。
こいつ戸惑ったような顔していた。
それもしょうがないか、
ロ「まぁやっぱ無理だよな。あんたお嬢様だし。」と言ってバルコニーに向かって歩いた。