卵の白身と黄身を分ける器具が、私の脳みそを白身と黄身に分けた時に出来たモノ
トマト/2
 
もう乗り物は必要無い。
何故かそう思うぼくは、それを乗り捨てる。

左右から襲い来る黒いゴム。
その猛攻を避け、歩み寄った先には……透ける壁。

ぼくは迷う。
そして、少ない知識で辿り着いた結論。

これは異次元への抜け道。

正に、このイメージしか無い。
うろうろと戸惑うぼくを嘲笑い、その壁は赤い目で監視をしている。

すると突然、それは機械音と共に動いた。

勇者の風格を持った女が無言で去る。
壁が消え、ぼくの正面に見た物は。

透明なプラスチックに守られ積まれた、特売のトマト。







《スーパー》

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