君と僕とひまわり
「あの・・・・先生にバレたらまずくないですか?」
横目で様子をうかがいつつ、尋ねる。
「ん?その時はその時だよ。」
しばらく間をおいてから、また続ける。
「それに、教師にばれたからってそれがどうしたんだよ。
怒られたって正直なんにも感じない。
停学なんてこっちからしたら、家でずっとパソコンいじってられるから
ある意味娯楽しほうだいみたいなもんかな。最高じゃん。」
少し哀れめいた目で私は彼を見つめる。
というより、見つめていたようだ。
彼もその視線に気が付いて、私を見つめる。
「よく、そういう奴がいるんだ。俺のことをそんな目で見てくる奴が。」
私ははっとなって、目を伏せる。
「ごめんなさい。そういうつもりじゃなかったの・・・。
その・・・・・・・」
いつもとは違った意味で言葉が出てこない。
言葉が頭の中に浮かばない。
「まあいいよ。君もそういう目をしているからさ」
「え?」
思わず聞き返す。
「僕と同じ、目をしていると言っているんだ」
彼は私を見てから微笑む。
総毛だった。
彼は笑ってなんかいない。
初めから笑ってなんかいなかった。