おバカくん
だいいちわ
桜は散り、
暑くなりそうなこの時期。
一年生たちはやっと慣れたであろう、教室で騒ぐ
チャイムが鳴り響いた
これ、は放課後を知らせるものである。
運動場には熱気が溢れている、サッカーや野球。
少し離れたところには、テニスや陸上たちの姿もある
そんな中、
がらりと静まり返っている、一年生の教室に
綺麗すぎる、女の子
というより、女の方があっているくらいの色気やスタイル
一方、男の子の方も
必ずしもすれ違うと振り返ってしまうほどのイケメンである。
男の子はスッと、女の子の前に立った
『付き合ってくんない?』
男の子の雰囲気とは違い、声のトーンは低い
『‥なんで?』
笑顔も、何を思っているかわからないような女の子は言い放った
『好き、だから』
照れていることは、女の子には気づかれていなさそうだった。
『うん、よろしく。』
女の子は少し微笑んだ。
その少しの笑顔は、モナリザとも思えるほどの綺麗さだった。
男の子は、もう抜け出せないと心した。