おバカくん
「んで、昨日は撮影の愚痴と彼氏だったろ?」


‥‥‥‥‥。



『なんか、雄大が怖いわ!』


なんで、知ってんだー!!!





さすが、雄大。


あたしが思ったことがわかったように

「昨日、その前に連絡が入ったんだよな」




あぁ、納得だわ



あたしは一人、すっきりしていた



『あ、もしかして出なかったわけ?』



あたしの言葉に

短髪の頭を掻きながら


「昨日な、風架の彼氏が来てたんだよな」



風架(ふうか)は、雄大の二つ違いの妹


あたしが最後に会ったのは二年前くらいだわ



『まぁ、風架の彼氏がいたら二時間も電話してれないしね』


あたしの言葉にぶんぶん、と首がもげそうなくらい縦にふっていた。




「んで、別れたって?」


『残念ながら、違うのよね~』



「どこが残念なのー!!!」


あ、やべっ





あたしと雄大は目を合わせて、作戦をたてる




ちなみに、このうるさいのが千南。



「いや、違うんだよ! 飛鳥ってよく女と遊んでるしなぁ?」

雄大、演技上手すぎ!



『そう、だから千南が心配でさ‥ あたしと雄大は大切な親友を傷つけたくなくてさぁ』





どう、雄大?


あたしは一瞬だけ、雄大と目を合わせてみると

さすが、瑠亜!


なんて口ぱくで言われた。






そんなことを知らない、千南は

「瑠亜~雄大!! 大好きよー!!! むしろ愛してる~!』


感激のあまり、あたしと雄大にひっつく




またまた、雄大をみると


「間違ったか、この方法。」



と、疲れ気味の雄大に吹き出すのを我慢するのに必死になった
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