抹茶な風に誘われて。
 驚きと、戸惑いと、そして芽生えたのは反省。

 そうだったんだ、私ったら、勘違いして非難したりして――悪いことしちゃったんだ。

 恥ずかしい気持ちで謝ろうと、差し出された手を握りかけた私に、彼は微笑んだまま、続けたのだ。

「本当にストーカーしに来たのかと思ったら、すごい偶然もあるもんだ。どうりで花屋の肩を持つわけだな、威勢のいいおちびちゃん――また会えて嬉しいよ」

 ――と。

 目を見開いた私に、一条静は笑う。

 なんて人――!

 それが私の、一条静に対する二度目の印象だった。
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