抹茶な風に誘われて。
本当は今すぐやめてほしい。でも言えない。
そんな葛藤なんてお見通しなのか、それとも気にしないのか、静さんは唇と手、指先の一本一本で私を追いつめていくのだ。
ついにスカートの中に入ってきた指に、思わず膝を合わせるけれど、優しいキスで声を上げることすら許されない。
「せ、静さ……だめ……っ」
心の準備が追いつかないまま、初めて下着に触れられて、やっとのことで言葉を発した。
本当の恋人になるってことは、この未知の感覚にも耐えなきゃいけないってことなんだって、それぐらいわかってる。
でも、怖くて恥ずかしくて、不安で――やっぱりあふれてきた涙は堪えることができなかった。
「……ひっ……うっ……」
抑えてももれてしまった嗚咽で、顔を上げた静さんが深く息を吐いた。
ゆっくり体を起こして、自分の乱れた着物よりも先に、私のスカートを直してくれる。
泣き出してしまった私の頭を軽く撫でて、そのまま優しく大きな胸に引き寄せた。
「ご、ごめんなさ……私」
「――いいよ。無理強いはしないって言っただろう。お前が怖くなくなるまで、ちゃんと待つから」
優しい、優しいグレーの瞳に見つめられて、返す言葉も思いつかない。
ただ恥ずかしくて、申し訳なくて、いつまでも泣き続ける私を、静さんはずっと抱きしめてくれていた。
そんな葛藤なんてお見通しなのか、それとも気にしないのか、静さんは唇と手、指先の一本一本で私を追いつめていくのだ。
ついにスカートの中に入ってきた指に、思わず膝を合わせるけれど、優しいキスで声を上げることすら許されない。
「せ、静さ……だめ……っ」
心の準備が追いつかないまま、初めて下着に触れられて、やっとのことで言葉を発した。
本当の恋人になるってことは、この未知の感覚にも耐えなきゃいけないってことなんだって、それぐらいわかってる。
でも、怖くて恥ずかしくて、不安で――やっぱりあふれてきた涙は堪えることができなかった。
「……ひっ……うっ……」
抑えてももれてしまった嗚咽で、顔を上げた静さんが深く息を吐いた。
ゆっくり体を起こして、自分の乱れた着物よりも先に、私のスカートを直してくれる。
泣き出してしまった私の頭を軽く撫でて、そのまま優しく大きな胸に引き寄せた。
「ご、ごめんなさ……私」
「――いいよ。無理強いはしないって言っただろう。お前が怖くなくなるまで、ちゃんと待つから」
優しい、優しいグレーの瞳に見つめられて、返す言葉も思いつかない。
ただ恥ずかしくて、申し訳なくて、いつまでも泣き続ける私を、静さんはずっと抱きしめてくれていた。