抹茶な風に誘われて。
「あーっ、さっぱりわからんっつーの! ねえねえ、静先生呼び出して、ちょっと教えてもらおうよー!」
テーブルに突っ伏して叫んだ優月ちゃんの言葉で、ついびくっとしてしまう。
「ね、そうしようよ、かをるちゃん! 勉強ばっかじゃつまんないし、かをるちゃんだって会いたいでしょ?」
「あ、あの、でも……静さん、お仕事が忙しいって」
「えーっ、忙しいったって、カノジョの頼みなら駆けつけてくれるって! さっ、電話電話!」
私の携帯を手に取る優月ちゃんの手を、咲ちゃんが止める。
「仕事が忙しいって言ってるじゃない。やめとこ? やっぱ自力でやんなきゃ、頭に入んないって」
何かを察してくれたらしく、そう説得してくれた咲ちゃんのおかげで、文句を言いつつ優月ちゃんも黙り込んだ。
爽やかな白とブルーを基調にした咲ちゃんの部屋で、なんだかんだ言いながらテスト勉強は続く。
三人の中では一番頭がいいことを理由に、結局咲ちゃんが解説してくれながら、範囲をおさらいしていった。
「はーい、みんなそろそろ休憩にしよ! ジュースとケーキ持ってきたよ」
台所からお盆を手に戻ってきた咲ちゃんの提案で、やっと休息を取る。
まだ五時を回ったところなのに、曇り空のせいか外は薄暗くて、余計に気分も重く感じていたから、伸びをして息を吐いた。
「あっ、電話。ちょっとごめんね」
鳴り始めた携帯を嬉しそうに持って、咲ちゃんが部屋を出て行く。
小走りの後ろ姿を見送って、なんとなく二人で黙り込んでしまった。
黙々とイチゴのショートケーキをつついていた優月ちゃんがため息をつく。
「いいなあ……あたしもそろそろマジな彼氏ほしいよ。いいよねー咲もかをるちゃんも」
いつも付き合う相手が絶えなかった優月ちゃんからすると、この二ヶ月ほどはとても長く感じるらしい。
どんよりした顔で言われて、私は曖昧に笑った。
テーブルに突っ伏して叫んだ優月ちゃんの言葉で、ついびくっとしてしまう。
「ね、そうしようよ、かをるちゃん! 勉強ばっかじゃつまんないし、かをるちゃんだって会いたいでしょ?」
「あ、あの、でも……静さん、お仕事が忙しいって」
「えーっ、忙しいったって、カノジョの頼みなら駆けつけてくれるって! さっ、電話電話!」
私の携帯を手に取る優月ちゃんの手を、咲ちゃんが止める。
「仕事が忙しいって言ってるじゃない。やめとこ? やっぱ自力でやんなきゃ、頭に入んないって」
何かを察してくれたらしく、そう説得してくれた咲ちゃんのおかげで、文句を言いつつ優月ちゃんも黙り込んだ。
爽やかな白とブルーを基調にした咲ちゃんの部屋で、なんだかんだ言いながらテスト勉強は続く。
三人の中では一番頭がいいことを理由に、結局咲ちゃんが解説してくれながら、範囲をおさらいしていった。
「はーい、みんなそろそろ休憩にしよ! ジュースとケーキ持ってきたよ」
台所からお盆を手に戻ってきた咲ちゃんの提案で、やっと休息を取る。
まだ五時を回ったところなのに、曇り空のせいか外は薄暗くて、余計に気分も重く感じていたから、伸びをして息を吐いた。
「あっ、電話。ちょっとごめんね」
鳴り始めた携帯を嬉しそうに持って、咲ちゃんが部屋を出て行く。
小走りの後ろ姿を見送って、なんとなく二人で黙り込んでしまった。
黙々とイチゴのショートケーキをつついていた優月ちゃんがため息をつく。
「いいなあ……あたしもそろそろマジな彼氏ほしいよ。いいよねー咲もかをるちゃんも」
いつも付き合う相手が絶えなかった優月ちゃんからすると、この二ヶ月ほどはとても長く感じるらしい。
どんよりした顔で言われて、私は曖昧に笑った。