抹茶な風に誘われて。
「そんなこと聞いて、あいつのこと嫌になったか?」
「えっ……とんでもない! どういう過去があっても、どんなお仕事されてても、ハナコさんはハナコさんですから」
「じゃあ、ハナコやら駄目元やら、俺自身もそうだけど、夜の仕事してるような人間を怖いとは? 得体が知れないとは思わないのか?」
続けざまに浴びせられた質問に、私は真剣に向かい合って首を振る。
「いいえ。私、皆さんとても素敵な方たちだと思います。お仕事がどうとかよりも、私はその人自身が好きならそれでいいと思うんです。そんな考え方――子供だって言われるかもしれませんけど」
「――ふうん」
言い終えて、なんとなく気恥ずかしいまま見上げたら、静さんは微笑を浮かべていた。
いつもの皮肉げなものではなく、どこか優しい微笑み。
「……気に入った。俺も、お前と同じ考えだからな」
驚く私の頭に手を置いて、静さんはそう言ったのだった。
「えっ……とんでもない! どういう過去があっても、どんなお仕事されてても、ハナコさんはハナコさんですから」
「じゃあ、ハナコやら駄目元やら、俺自身もそうだけど、夜の仕事してるような人間を怖いとは? 得体が知れないとは思わないのか?」
続けざまに浴びせられた質問に、私は真剣に向かい合って首を振る。
「いいえ。私、皆さんとても素敵な方たちだと思います。お仕事がどうとかよりも、私はその人自身が好きならそれでいいと思うんです。そんな考え方――子供だって言われるかもしれませんけど」
「――ふうん」
言い終えて、なんとなく気恥ずかしいまま見上げたら、静さんは微笑を浮かべていた。
いつもの皮肉げなものではなく、どこか優しい微笑み。
「……気に入った。俺も、お前と同じ考えだからな」
驚く私の頭に手を置いて、静さんはそう言ったのだった。