君の言葉を胸に
二節
何となくの1日が増えた。
何となく朝起きて
何となく仕事して
何となく帰って
何となく寝る。
充実感なんて得られなかった。
「野村、見ろよ!北斗七星だ」
なぜか俺の部屋にいる原和田が嬉しそうに言う。
北斗七星で喜ぶ大人初めて見た。
「……懐かしいな」
「は?」
北斗七星の何が懐かしいんだ。
そんなに深い思い出があるのか。
「見てるよ」
「は?」
やっぱりこいつ、変!
キモいキモいキモい!
「何気持ち悪そうな顔してんだよ。野村が言ったんだろ」
「……は?俺?」