君の言葉を胸に
「これは…」
そこには、原和田と俺と小さな女の子が笑っていた。
小さな女の子は、夢に出てくるあの女の子だった。
「その子は松山杏」
この子が、明が言ってた杏ちゃんか……。
何となく、紗菜に似ていた。
「仲、良さそうだね」
「当たり前。松山ちゃんがお前に告ってからは、ほぼ一緒にいた」
「え……」
告白された?
この子に?
……俺、小さい子にモテんのかな…。
「どう?思い出した?」
全然。
この子、本当に俺の知ってる子かよ。
写真を見ても、何一つ思い出せないなんて。