君の言葉を胸に





しかし、次のページからは一切松山さんが乗っていなかった。


涙が出てきた。


俺は理由を知っていた。


そうだ……。


松山さん、死んだんだ…。


「…原和田、思い出したよ。ごめんな、分かんなくて」


「別にいいさ」


原和田は微笑んでくれた。


「………松山さんの墓、どこ?」


「…車に乗れよ。今日はちょうど命日だ」


8回目の、命日―――。





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