君の言葉を胸に
途中、花を買った。
松山さんに似合いそうな、チューリップの花を。
「原和田、墓に行くの何回目?」
原和田は俺を横目でチラッと見ると、軽く笑った。
「8回目」
毎年行ってたのか…。
こいつ、もしかして俺の代わりに…。
墓につくと、俺は車を飛び降りた。
急いで松山さんの墓を探した。
案外すぐ見つかり、俺は墓の前まで走る。
「はあ…はあ、はあ…」
新しい花。
濡れている墓。
誰かが、来たばかり。
そして、他の墓とは違うのは…
「7通の、手紙…?」