君の言葉を胸に
紗菜が抱きつく。
可愛い。
きっと、好きになれるよな。
紗菜のこと、喜ばせてあげられるよな。
悲しませたりしないさ。
松山さんに教わったんだ。
好きな人を守りたいという気持ち。
プルルルル...
「電話…。原和田だ」
このタイミングでするなんて…なんてやつだ。
「もしもし」
『お前、紗菜ちゃん好きなの?』
いきなり電話してきて、いきなりそれかよ。
「分からない。でも、好きになれると思う」
『バーカ』
なんだこいつ、失礼だな。