君の言葉を胸に
「の、野村っ!!!」
松山さんに声をかけられたので、今回の休み時間は珍しく教室。
の、はずだったんですけど。
「屋上、行かない?」
空を見ないと落ち着かない俺は松山さんを屋上へと誘う。
「もちろん!」
松山さんは嬉しそうに笑う。
元気な子だ。
屋上に着くまで無言。
話すこともなければ、話しかけられもしない。
松山さんは、頬を赤く染めて下を向いている。
とか思ってる俺も、上向いてるだけ。