君の言葉を胸に





そして、一番上が近くなったとき。


「恵介」


チュッ


唇が触れた。


「………へへ」


………参ったな。


紗菜には適わないや。


だから、俺は俺なりに応える。


「……恵介」


強く強く、抱きしめる。


紗菜も俺に応えるように優しく手を回す。


観覧車を降りるまでは、このまま二人で――。





< 174 / 180 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop