君の言葉を胸に
そこで触れる手と手。
「……!!」
ありえないぐらいの熱を帯びた体温が手に集中する。
俺はそっと、松山さんの手に自分の手を重ねた。
「………ふわっ!」
変な言葉を発して、彼女は倒れた。
ちょ、死んだ?
「……大丈夫か?」
もちろん、手は繋いだまま。
「ダメ、です…」
顔、赤い。
顔、熱い。
そっか、俺ら緊張してるのか。
手を離して彼女を起こそうとすると
「手っ!離しちゃ、ダメ……です」
「………はい」
ああ。可愛いな。
素直にそう思った。
彼女を見ていると、思わず笑顔になる。