君の言葉を胸に
俺の足は勝手に動いていた。
松山さんを後ろから抱きしめる。
「え、ちょ…野村…!?」
きっと松山さんは顔を赤くしているだろう。
「俺も…俺も、スキ…」
俺の顔だって、赤いんだから。
「………うそ…?」
「嘘じゃない。誰と話してたって俺は、松山さんを思うんだ」
俺は腕に力を込める。
「…松山さん、付き合って…」
そっと松山さんを離す。
松山さんの顔を見る。
「……そこ、泣くとこじゃないよ…」
「うぅ…っ。っ…」
松山さん、俺の心は君しか求めないんだ。