君の言葉を胸に
「すいませーん。生6つお願いしまーす」
感じのいい女の子が、笑いながらも注文する。
そのとき、女の子は立った。
その身長に、俺はとてつもなく違和感があった。
「………小さっ」
小声で言ったつもりなのに、本人には聞こえていたらしい。
「あー!今チビって言った!なによ、自分が大きいからって…」
いや、チビとは言ってないよ?
「俺よりヤスの方が大きいし」
ヤスは、そうか?といいながら女の子の隣に並ぶ。
うわあ…。
「ちょ、なによ、その冷めた目は…」
「………いや。親子に見えたわけじゃないよ」
「そう、親子に見えたのねっ…!」
女の子は苛立ちまじりの声をあげる。
目には少し涙が溜まってるように見えた。
………そんなに気にしてたのか。