君の言葉を胸に
原和田についていくと、とあるマンションについた。
入院してるわけじゃないんだ。
「げ、タタラから電話。野村、先入ってて」
いや、お前の家じゃないだろ。
ま、いいや。
……いや、何号室だよ!
原和田の方を見ると、指で3を作っていた。
3号室ってことか?
原和田、よく分かってるね、俺のこと。
3号室の前に立つ。
ドアノブに手をかけると、ドアノブはひっかかることなく下にさがる。
開いてる…。
中に入ると、暗かった。
まあ、昼だからそんな暗くもないけど。
リビングに繋がっていそうなドアを開ける。
「いらっしゃい!」
そこには、腹なんて壊していなさそうな元気な女の子、“紗菜”がいた。