君の言葉を胸に
四節
「……」
目を開けたとき、目の前に原和田がいた。
なんか、異常に顔が近いような…。
いや、近い。
「……原和田、ごめん。俺、こういうのに興味はないんだ…」
「え、は、ちょ。…え?なに、え、違うよ?俺違うよ?」
「ごめんな…」
「え、違うよ野村。ひかないで。俺は女にしか興味ないよ?」
「…それはそれでひく」
「ひどいっ」
そんなやり取りをしているのに、原和田はまだそこにいた。
いい加減、邪魔なんだけど。
「……はあ」
ため息をついて、俺は横向きになった。
すると、今度はヤスがいた。
「ちょ、何?」
「べーつに?」
ニ、ニヤニヤしていやがる。
キモいキモいキモい。
何なんだ、こいつら。