君の言葉を胸に





相変わらず灰色の空。


今日は、最悪な空だ。


青くて太陽の見える星空が一番いいのに。


「こりゃ、雨降るね」


原和田も空を眺めながら言う。


「…傘、持ってきてねぇや」


「貸そうか?俺付きだけど」


「お前と相合い傘なんてごめんだね」


「そんな~。まったく、照れ屋さんなんだから」


「やめてくれ…」


原和田は、笑った。


いつでも笑ってるやつだな。


楽しそうで、何よりだ。





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