君の言葉を胸に





「お疲れのようですが、さっきの場所に戻って下さい」


………次から次へと出てくるな。


今度は多田さんだった。


ってか、なんで敬語なんだ…?


「多田さん、どいて」


「嫌です」


「…俺は行かなきゃならないんだ」


「へぇ。どこに?」


………どこに?


分からない。


そんなとき、原和田が意味深な言葉を発した。


「答えなんて、誰にも分からない。

自分さえも。

わからなくてもいい。

いつか、分かる日が来るから。」


「…………」


な、なんだ、急に。





< 82 / 180 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop