天神劇場
じゃあ始めっぞー。
えー、昔々あるところにじいさんと婆さんが居ました。
じいさんは山へ芝刈りに……。
「葉也!てめぇ家から出るんじゃねぇぞ?山で遭難すんのなんて目に見えてるからな」
「むぅ……」
芝刈りには行かず、家でゴロゴロ。
一方、婆さんは川へ洗濯に。
「洗濯機買えよな……」
ぶつくさ言いながら川でじゃぶじゃぶ。
と、そこへ川上から流れてくるピンクの物体。
「……桃?いや、でかすぎだろ」
意外とうるせぇな、スペシャルバカ。
気にせず拾え。
「……これを?」
早くしろよ。流れてっちゃうだろ。
「でけぇよ!ニメートルの桃って何だコラッ!!」
仕方ねぇだろ。あの侍が入ってんだからよぉ。
「…あれに?」
あ、今お前恨みを晴らすチャンスだとか思っただろ。
「はぁ!?お、思ってねぇよっ」
バカなこと考えてないで拾え。さっきから毒舌教師の視線が痛いから。
「お、おう」