箱庭ラビリンス
第四楽章【触れ合う体温】


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主に髪の事などを色々言われてしまったが、それ以外は何も変わりなかった。


クラスでの立ち位置も、彼女達とも、生活も。


彼との関係性は少し近くなったのだとは実感する。


今まで外で聴いていた音を中で聴くようになったくらいには。


「リクエストとかある?」


時折、曲を弾き終わっては話を投げ掛けて来てくれる。今日はそれ。


だけど、私はピアノの曲に関しては全くの無知なのでフルフルと首を横に振った。


「そう。なら音楽の授業で習った曲とか……」


ポツリと呟くとまた曲を奏で始める。


私に構わず好きなように弾いてくれていいのに。と思う反面、少し胸が温かくなる感覚はあった。




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