恋愛一色
「キーンコーンカーンコーン」
チャイムが響く春の校舎。ウキウキする私の心。今日から私は高校生。
「始業式始まるよ。」
中学校からの親友の麻里が心配そうに
言う。
「あっごめん。」
始業式かぁ。つまらなそうな事でも、今のわたしには楽しく思える。
天然少女の私の名前は、彩乃。
今まで告白された事は2.3回。付き合った事もない。
今の私が信じているのは、麻里ぐらい。
なんでだろう。
信じるのが怖いのかもしれない。
だって、裏切られた時に辛いのは、信じていた方だから。
始業式も終わり、先生がありふれた言葉を残していった。
麻里も、楽しそう。
けれど、この高校に入学した事が、私の人生の転機だったんだ・・・。