光を背負う、僕ら。―第2楽章―



「大丈夫です、先生。あたし、どんな試験でも受けるつもりですから」



隣から聞こえた、どこまでも強い芯をもったぶれない声。



視線を向けた先には再び表情に自信を纏った小春ちゃんが、少し楽しそうに微笑んでいた。



「…そう。なんだか小春ちゃんらしい、頼もしい言葉ね」



先生もそんな小春ちゃんを見て安心したらしく、暗い表情から笑顔へと変わりつつあった。



「先生、あたしも大丈夫です!東條学園に行きたい気持ちは、絶対に変わりませんから」



いつも心配ばかりしてくれる先生をあたしも小春ちゃんみたいに喜ばせたくて、全然気にしていない振りをしてそう言った。



……本当は更なる不安を、取り除けないでいたけど。




「佐奈ちゃんも、そう言ってくれてありがとう。
こんな二人ならきっと大丈夫だって、先生も信じられるわ。
私はこれから色々と対策を考えたりするから、二人は渡したプリントに書いてあることをしっかり読んで練習など頑張ってみて」



「「はい!」」




小春ちゃんとかぶった返事。



だけどあたしは、小春ちゃんほど自信を持って返事をすることが出来なかった。



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