光を背負う、僕ら。―第2楽章―
「そのプリントを見るとある程度分かるだろうけど……、高等部からの編入入試の定員は例年通り少ないみたい」
先生の声は沈んでいて、その厳しさがより増して感じられる。
プリントの内容を確認するあたしの顔も、自然と険しくなった。
「それにね、今年から入試方法も変わったみたいなの」
「変わったんですか?噂では、そうそう変わらないって聞いてたんですけど…」
小春ちゃんはあの学園の入試方法ことまでもう詳しく調べていたらしく、先生の言葉に驚きと焦りを隠せないみたいだった。
小春ちゃんと違ってそこまで調べていないあたしは、表情には出せないけど内心焦り始める。
お母さんをどうやって説得するのかってことばかり考えてて、そういうのすっかり忘れてた…。
迫り来る期限がより身近に感じられて焦りばかりが募り、体の中心がずっとざわついている。
「先生、どんな風に変わったんですか?」
小春ちゃんが切羽詰まった表情で尋ねると、先生はまた一層険しくなった表情であたしにも目線を合わせながら、ゆっくりと分かりやすいように説明してくれた。