青空プラネット
天才は2人だけ


笑い声の中、あたしたちは見つめ合っていた。


「…もてあそんだわね…!!」

「…そう来るか、ジョディ」

「目的はやっぱり…ッ」


あたしは側にあった小さな袋をつかんで、中身を覗き込んだ。


「結局こんな…」

「満たされたよ。君はよくやってくれた」

「ジャクソン見て…空っぽ」


笑い声がますます大きくなる。


「さすがオイケヤ。リッチなポテチだった」

「大橋テリトリーで食べ散らかすな!ってか完食すんなよ、あたしのポテリッチ!」

「黒田テリトリーは清潔第一だから。大橋テリトリーで食うしかないだろ!」

「いやいや、おかしいでしょ!んな当たり前に大橋テリトリー汚していいみたいな言い方!」




「ちょ、もういいもういい!死ぬ!」

「アホすぎる!」

「ジョディとジャクソンて!!」

「誰だよ!」



みんなが大笑いしている輪の真ん中。


あたし達は立っています。



大橋心愛 16歳。


生まれながらのみごとな純情可憐な女の子です。


んでもってあたしの前にいるのが…


「俺前から目つけてたから。実質?MYポテリッチ?」

「待って待って…黒田のポテリッチ?NO!あたしのポテリッチ!」



嫌みなくらいの笑顔であたしのポテリッチを奪った最強凶悪クラスメート、


黒田奏太 16歳。




あたしら2人は、この
私立 家康(けっこう)学園 1―1の


"最強アホコンビ"として、

日々笑いを生み出しながらクラスで大活躍しております。




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