雨上がりの虹の下で【完結】
「お、虹やん!見てみ」三吉くんは私の肩をポンポンと叩く。
「あ、きれい……」
夕焼けの空の上に満面の笑みで笑うように輝いている七色の虹。
きれい…だけど今はそんな虹が憎たらしく見える。
雨降ってたら一緒に帰れたのに。やっぱり最悪。
゙頑張れ゙
空にかかる虹を見つめていると虹が私にそう言ったようにピカピカと光った。
「帰ろっか」虹から意味も分からないメッセージ。
「あっ、うん」私は歩き出す三吉を見てもう一度空を見上げた。
゙頑張れ゙またそう言うようにピカっと光った。