雨上がりの虹の下で【完結】
「大志、うざい。細かい」
「何でやねん。ええやん別に。うざいんやったら無視しときや」
いつもむきになって反発してくる大志。
別に私、全然悪くないのに何でこんなにキレられてんの?
「何か言えよ」
「無視しろって今、言ったくせに。しかも何で私がキレられなあかんの?」
「キレてないし。佳乃が適当に言うからやん。嫌なんやったら無視しとけば」
プッチン
限界に来て怒りの糸がきれてしまった。
「もういい。1人で帰る」
私は大志が通らない方の道の方に曲がって早足で帰った。
大志は私の名前を一度呼んだけど、
諦めたのかすぐに私を呼ぶ声は聞こえなくなった。