雨上がりの虹の下で【完結】

「おぉ。佳乃どうだった?」口を聞いてくれないから濱野に事情を聞いてほしいと頼んだ。

「あー聞いたけど…でも自分で解決したほうがいいかも」壁にもたれ掛かりながら話してくる濱野。

「何で?」俺はとにかく彼女の怒っている理由を聞きたい。

「あ、そういや佳乃、今日傘持ってへんで」濱野は俺の話を無視して傘の話をする。

「まじかよ」
「一緒に帰ったら?」
「うん、そうする。今日記念日やねん」俺は濱野に話を聞いてほしくて記念日の話を出す。

「一年か!おめでとう!」
「ありがとう」
「ってかさー前から聞きたいと思ってたんやけど大志はいつから佳乃のこと好きやったん?」ニヤニヤしながら尋ねる濱野。

「あー…それな……」俺は頭の中で佳乃に初めて出会った日のことを思い出す。

俺が初めて佳乃と出会ったのは高校に入る前。きっと彼女はそんなこと知らない。

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