雨上がりの虹の下で【完結】
それに比べて私なんか童顔で目が小さくて。人一倍不器用で、一つのことにいつも時間がかかってどんくさくて。部活も吹奏楽部だけど、まだまだ憧れの先輩にはほど遠い。
明るいって言われてみれば明るいけれど、大志みたいに周りを一変に笑顔にさせるようなそんな技はない。
私なんてどうせ釣り合わない。だからこそ不安で、嫉妬深くなってしまう。
私と付き合って一年立った今でも相手は私だからか、大志への告白は絶えない。
前なんか他校の柔道部の子がわざわざ私たちの学校まで来て告白しにきた。
でも大志は一度も浮気をしたこともないし、それに彼女が出来るのは私が初めてだという。
最初はそんな話、信じられなかった。